寄生虫と暮らす
このブログはハノイという場所を通して、主に寄生虫について書くために立ち上げたもの、ではありません。ブログをはじめたばかりで寄生虫のトピックスが多いのは多少気がかりではありますが、先日ベトナムの寄生虫感染率について触れたことを受けて、感染率ほぼ100%の中で外国人がどう生活しているかを書きたいと思います。
受け流す
寄生虫のことは知っているけれど普通に生活するという方が結構多いです。そして、私の知る限り、知っている範囲が非常に狭くて恐縮ですが、増えていると思います。具体的には、普通に市場で買った野菜を生食する、プールに入るなどでしょうか。
サナダムシなどが住んでいるとアレルギー反応がでにくいなどという話があります。自身でサナダムシに感染、飼育??された免疫学者の方が提唱されているもので、書籍も出版もされています。。有名な本ですが、異論も多いようです。サナダムシがいるとやせる!という話もあります。これも異論が多いようです。
寄生虫を積極的に受け入れる理由があるかどうかは別にして、危険があってもたまにはサラダを食べたいし、プールにも行きたいものです。東京都食品環境指導センターの広報誌(くらしの衛生vol.43)に野菜の寄生虫予防は流水(できればシャワー)で洗う、ブラッシングすればなおよし、とあります。シャワー水栓などという気の効いたものはほとんどないにしても、サラダは十分食べられることになります。逆にいままでサラダを禁じて四年間生活していた自分がかわいそうになってくるくらいです。プールも塩素は入っているので、混雑後のプールの水が濁っていることに目をつむれば、以前のようにプールに入るのは危険行為というわけではないのかもしれません。
受け入れる
ベトナムのおばちゃんは野菜を買ってくると塩水につけます。これがベトナムで一番一般的な寄生虫対策と信じて、私も三年間くらいやっていました。オーストラリア人で2時間つけると言っていた人もいましたし、実際には10分ほどで効果があると言われたこともあります。またスーパーに行くとVeggyという野菜用洗剤があります。どこでも売ってるので需要があるのでしょう。
今回、自分で初めて調べて、塩水に効果があるという日本語の案内を見つけられませんでした。。逆にちょっと塩を入れた程度の塩水では寄生虫には効果がない、浅漬け程度では食中毒も防げないなどの否定的なものばかり見つかる始末。薬剤での寄生虫予防もあまり期待できないようです。塩水につけた野菜は、当然のことながら寿命が短くなり、買った翌日には使い切るようにしていましたし、2日に一度市場に行くのも結構大変でした。三年間も続けたのに、もしかして効果がなかったかもしれないというのはあまりに悲しい。。うなぎを逃がしてしまったおわびに、毎日、魚や木の実を運ぶのに気づいてもらえなかったごんぎつねくらいの悲しみです。あの塩水は寄生虫さんには届いていなかったかもしれない。。むしろ流水で普通に洗う方が効果的だったなんて。自分では調べてませんでしたが、友人が調べて一定の効果は得られそうだと聞かされていました。もしかしたら英語のサイトであるのかもしれない、、悲しすぎて受け入れ難いので、また探してみるかもしれません。そしてまたー、寄生虫について書いてしまう日が来るかもしれません。
回避する
日本で安心、安全というと有機栽培または無農薬栽培だと思いますが、こちらでは適正な農薬、化学肥料の使用および管理のことといえるかもしれません。有機肥料を使っているからこその寄生虫汚染。残留農薬と流通を管理したお野菜の通信販売は市場のものと比べるとビックリするほど高額ですが、在住歴の長い人に利用者が多いように思うので、長く住んでいる人には私には見えてないなにかが見えているか、ハノイのイメージが本当に本当に悪いかなのだろうと勝手に思っています。
上のような対応を複合的に使って暮らしている方が多いのではないでしょうか。もちろん豚肉につく有鉤条虫などには調理の順番や十分な加熱などの通常の対策をします。野菜は最近、高原などの産直販売店が増えました。信用できるところもありますし、そうでないところもあります。
私は最近、塩水につけるのをやめて50度のお湯につけるようにしています。寄生虫は70度以上で死滅する(前出広報誌)ので、寄生虫予防の効果は期待できませんが、泥やほこりをしっかり落として気持ち良く冷蔵庫に入れるためになどは流水で洗ったあとの50度洗いはぴったりです。日持ちもしますしね。
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