流産後の手術をハノイの病院で受けてきました~手術の流れ~
海外在住が長くなるとトラブルもあります。流産したものの胎盤などが自然に外に出てこない稽留流産の場合、手術はなるべく早くすることをおすすめされます。やむを得ず現地で受ける方もいるかと思います。
ビンメック3階の産婦人科受付
私が行ったのは安くてきれいなので日本人もよく利用するビンメック(Vinmec)、国内資本のきれいな総合病院ですが、全体の流れが見通せなくておろおろしたので2016年7月現在の記録を残すことにしました。
明日の持ち物など注意事項は一切なく帰宅
「9週0日でお腹の子は成長していません。心臓が止まっています。流産です。」そして、極簡潔に後処理の手術が必要といわれました。手術のおすすめは明日か、明後日。。説明が早い、早い。軽い、軽い。
頭が真っ白で対応しきれません。通訳さんに悪気はないのですが、簡単すぎる説明に気持ちがついていかないのです。「明日9時、、いえ8時に来てくれれば当日退院して帰れます。」とのこと。
上の子どももいるし、夫にも一緒にいてもらったほうがいいし、ひとまず夫に電話して流産のことと明日休めるかどうかを聞き、明日の予約をして帰宅しました。手術の不安と流産の悲しみでよく眠れませんでした。
設備がきれいでも、ここはベトナム
見た目のきれいさに惑わされそうになりますが、ここはベトナムだし、通訳さんはベトナム人です。何度も通院した後ならともかく、今日初めてお客さんとして会った私の気持ちに寄り添う的なことは期待できません。
そしてわかりやすいように(?)場当たり的な説明。。明日8時に来てはわかったものの、そのあとの流れやいつ頃手術なのか、どころか、持ち物や朝食を食べていいかどうか、なにも聞いていないことに気付きました。
【当日、朝の準備】
- 当日は朝ごはんを食べなければ手術を早くできる可能性があります。しかし、手術の時間は当日診察してから決まるので朝5時か6時までに軽く飲み物、食べ物をとっておくのも手です
- 帰宅時用、当日帰れなかったとき用に生理用ナプキンを多めに用意しておきましょう
病院として必要な説明のように思えますが、私のときには言われませんでした。さすがベトナム。。私も動転していて質問するのを忘れていて、慌てて日本での経験談を載せてくれているブログを調べました。
当日の流れをなるべく手短に説明するとこんな感じです
08:00 3階産婦人科受付にて 通訳さんと待ち合わせ。8時と言われましたが、9時までは受付前にずっと座って通訳さんを待っていました。この日たまたま大雨だったせいなのか、常にこういった感じなのかはわかりません。
09:00 3階麻酔科診察室にて 麻酔医の先生から問診を受けます。既往歴や静脈麻酔のリスクなど。このとき説明してくれた先生は私のときは、実際に手術で麻酔をしてくれた先生とは違う人でした。
09:30 4階ARTセンターにて 執刀医の先生から問診を受けます。流産の後の処置をするということを理解しているか、流産の原因を調べたいかというような大事なことを聞かれ、手術の時間が決まります。
4階ARTセンター入口
10:00 3階院内薬局、4階会計にて 薬局で術後に家で飲む薬2種類といますぐ飲んで気持ちを落ち着かせる薬をもらいました。その後、お会計にて手術費用+デポジットのお支払い(約15,000,000vnd)。
12:00 4階ARTセンターにて待ち合わせ 手術が14:00で12:00から入院となりました。10:00から2時間は自由時間でした。ショッピングモール併設なのがありがたい瞬間ですが、飲食は絶対だめです。
12:05 6階産科病棟にて 個室の入院室に通されて、手術着に着替えます。おかゆが置いてありましたが、手術後に食べてくださいとのこと。きれいでアメニティもあって、トイレも部屋内でホテルみたいです。
12:30 6階産科病棟にて 入院室でひと段落すると通訳さんは帰ってしまいます。看護師さんが点滴をしにきてくれたのですが、お互い微妙な英語でふんわり理解。。点滴する患者名とお薬名は一緒に必死で確認しました。
14:05 ?階手術室前室?へ移動 うとうとしていると、ほぼ時間通りにストレッチャーで手術室の前室へ移動しました。このとき電話で通訳さんを呼んでもいいようです。夫が帰宅していたので入院室には鍵をかけてもらいました。
14:20? ?階手術室にて 麻酔医の先生は英語を話せました。麻酔医の先生、看護師さんたちとおしゃべりをしてリラックスでき、ベッドにいれてくれた温風があたたかいな~って思っている間に落ちました。
14:30? ?階手術室にて 麻酔医の先生にぽんぽんと肩をたたかれ、目が覚めました。寝ていたこと、手術がおわったこと、全部嘘のようにあっけなく、手術室から連れ出される前にまた寝ました。麻酔で寝るのはほんの10分ほどだそうです。
14:45? ?階手術室前室?にて 手術前の部屋に戻ってきました。ここで約1時間、麻酔後の経過観察をします。ここでもうとうとしていました。16:30には病室のおかゆを食べていいと説明を受けました。
16:00 6階産科病棟にて 抗生物質と痛み止め?の点滴をしながら個室にストレッチャーで戻ってきます。夫は子どものお迎えで一旦帰宅していたので、看護師さんが一人っきりなのを心配してくれました。
17:00 6階産科病棟にて 女医さんが来て、術後の経過を診てくれます。通訳さんを呼ぼうとしましたが、もしわからなければ来てもらおうということでベトナム語での説明でした。19:30には退院していいという許可がでました。
17:30 6階産科病棟にて 病棟の看護師さんと通訳さんが登場。血止めのガーゼを取る作業にびっくりします。痛みはほとんどありませんでした。やっと現れた夫と通訳さんで1階で精算してきてくれました。
19:30 6階産科病棟にて 部屋を整えてナースコールで看護師さんを呼び、部屋の様子を確認してもらいます。そのまま退院です。病棟には出産後の方もいたと思いますが、顔を合わせることはありませんでした。
事前の説明では早ければ17:00に帰宅できるとのことだったので、私は遅めだったかもしれません。でも、とても順調に回復しましたし、手術による痛みや麻酔による吐き気はまったくありませんでした。
通訳さんの日本語は上手ですし、中には一瞬日本人かなと思う方もいます。でも説明やメンタルはベトナム流で戸惑われる方もいるかもしれません。負担をほんの少し減らすお手伝いになればうれしいです。
1階入り口すぐのところにある外国人用の総合受付(誰もいないこともあります)
【当日驚いたこと、前日の準備をおすすめしたいこと】
- 手術の時間は当日決まります。ごはんや飲み物は朝5時など早めにとっておくか、がまんしましょう。
- 執刀医との問診で急に流産の原因を調べるかどうか聞かれました(おそらく高くないけど別料金)。考えておきましょう
- 質問すればこと細かく親切に説明してくれますが、先生からの説明はとてもシンプルで必要最低限です。聞いておきたいことは整理しておきましょう
- 困ったときは通訳さんのホットラインにいつでも電話して呼ぶことができますが、通訳さんが来てくれるまで時間があります。不安なことはしっかり主張しましょう
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