チャーミング ハノイ

公開日:  最終更新日:2014/09/25

ホーチミン市はベトナムきっての都市、南部の商業地です。日本からベトナムに行く場合、最も航空機の便数が多く、値段も安いことが多いホーチミン市。日本で売られているガイドブックもホーチミン市がメインで書かれていることが多いです。でもご存知の方も多いように、首都は北部にあるハノイなんです。

3年ほど前、寄生虫の統計結果を日本語訳したものがフリーペーパーの記事に掲載されていたのですが、[ベトナムの寄生虫感染率はホーチミン市などの都市部で98%、ハノイなどの農村部でほぼ100%]というような内容がさらっと書かれていました。

ホーチミン市に1位の座を譲ってはいますが、第二の都市はさすがに首都ハノイです。。ハノイは、農村部なのか?ハノイが農村部なら「ホーチミン市などの都市部」の「など」はどこなんだ?都市部がホーチミン市だけならもはやベトナムを都市部と農村部に分ける必要ないんじゃないのか?分けたところでその差2ポイントならもうベトナム全体でほぼ100%っていっちゃえばいいんじゃないのか?と、当時、既にハノイ在住だったので人生初の虫下しを薬局に買いに行くほどの衝撃を受けました。そして虫下しのパッケージの不気味さに薬を飲めなくなるほどドン引きしました。

あとでくよくよ考えてみると農村部は「ハノイの農村部など」、都市部は「ホーチミン市やハノイの都市部など」のことだったのかな?と思いますが、当時はハノイは農村部だといわれてうっかり納得するほど、ホーチミン市とハノイの差は激しかったのです。
そしてやっぱり面積比でも人口比でも、都市部と農村部を分けて語るほど差はないだろうと思いました。

私がベトナムに住むにあたり、ホーチミン市とハノイのどちらに住むか選ぶことができました。その頃、ホーチミン市とハノイにそれぞれ二週間ばかり滞在したところだったのですが、なにを間違えたのかハノイを選んでしまいました。

ハノイを選んだ理由は長い間自分でもうまく説明できなかったのですが、いま一番きちんと具体的な説明をするとすれば、友達が言っていた「ハノイはチャーミングだから」という曖昧極まりないものに尽きるかと思います。都市化の波にまだらに洗われてでもやっぱり田舎っぽさが残るチャーミングさ、集合住宅をなんとか増築しようと鉄筋で無理矢理バルコニーを設けて緑化するチャーミングさ、南北間での不仲が囁かれるのにベトナム自慢をする際には「サイゴン(ホーチミン市の旧名)はすごいだろ」って言っちゃうハノイっ子のチャーミングさ。

新しいショッピングモールができたり、スタバがオープンしたり、ハノイはどんどん変わっていてワクワクします。これだけ変わってもまったく追いつく気配のないホーチミン市を尊敬しています。でもどんどん変わっていく中にもハノイにはそのチャーミングさを残して欲しい、チャーミング保護活動をしたい、いっそ市の名前をチャーミィにしたい、、と在住外国人は無責任に願っています。

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