ハノイの排水口はなぜ匂うか

公開日: 

ハノイで暮らしていて不満に思うことの一つに排水口の匂いがあります。洗面台に向かったとき、洗面所の前を通りかかったとき、ふとした瞬間にふわっと漂う匂いはふわっと漂っている割に、下水道の只中にいるかのような錯覚を覚えるほど強烈な悪臭をさらに高密度に凝縮したものであり、雨の日を室内で楽しく過ごしているときでも、朝の支度が一段落した清々しいひとときでもたちどころに不愉快な気持ちに叩き落とされます。その叩き落とされっぷりといったら、往年の人気漫画「ホワッツ マイケル」で有名になったフレーメン反応(猫がひどい匂いを嗅いだときにしてしまう口を半開きにした変な顔)を思わずしてしまうほどです。ちなみに猫がフレーメン反応をする理由は「切歯のすぐ裏にあるヤコブソン器官の開口部を広げ、受け取った刺激を器官内へ運んでいると言われてい」るとか、鼻で嗅いだだけで充分臭いとき(夫の靴下の匂いを嗅いだときなど)にする顔が、他の器官でもその匂いを感知しようとしている(フェロモンを感知しようとしているようです)顔だったとは、生来猫好きを自称している私も今後のつきあい方を見直そうかと考えるほどです。

とにかくたまにとはいえ、ひどい、あまりにひどい匂いをさせるときがあるハノイの排水口、始めのころはとにかく匂いの元をなんとかしようと排水口用の洗剤などを撒いてみたこともありますが、これに効果があまりないことは既にご存知の方も多いと思います。

いつも匂うわけではない排水口が匂うのはどんなときか思い出してみました。
・大雨が降ったとき
・上の階で多量の水が使われたとき
・自分が長く水を使っていないとき
・極端に暑いとき
こんなところでしょうか。シャワー中に大雨が降って、お風呂場中あの匂いに包まれたときは本当にどこに怒りをぶつけていいかわからない、もはやこれが怒りかどうかもわからない気分でした。当然、夫がとばっちりを食らいました。

怒りの話はさておき、冷静に見ると大雨や上階の水使用は排水用のパイプ(雨水排水立て管)に大量の水が一度に流れたときという共通点がありますし、自室で水の使用がないことや夏場の暑さは排水口の臭いを遮るために排水口の途中に溜めてある水(封水)が乾燥して少なくなる原因になり得ます。いずれにしても通常、排水のパイプに仕込んである排水を溜めて臭気などの侵入を防ぐ「トラップ」が機能しなくなって匂うと考えて良さそうです。

日本でほとんど意識することのないトラップがなぜハノイではこんなに頻繁に破られるのか。考えられる理由を挙げてみます。
・トラップが椀型トラップ(椀型トラップは封水が破れやすいのが欠点ですが、ハノイではかなりちゃちなタイプの椀型トラップをよく見かけます)
・これは見た感じからの推測ですが、トラップを付けるときのルールが無視されている可能性があります(立て管と排水口の水平距離が近すぎる、一つのパイプにトラップが二つついているなど)
・これも推測ですが、通気管(排水管の空気を抜くための管)の先(屋外)にゴミが溜まるなどして機能してない可能性があります
半分推測ですが、こういったことであれば雨の日に匂うことも説明がつきます。日本ではあまりないことが平然とあるのがハノイ。あり得ないとは言い切れません。

ちなみに臭気が部屋に侵入する理由がトラップの封水が破られたことだったら、解決策はとてもシンプルです。「匂いがする排水口に水を十分注ぐ」これで、また匂いはしなくなるはず。。はずですが、匂いが濃厚すぎるためか、私の経験では水を注いでもすぐには匂いが消えないことがほとんどです。そろそろ匂い消えたかな?くらいのときに上の階のシャワー音がまたして来ることもありますし。残念ながら即効性は期待できませんが、だからこそ気づいたときにすぐに水を差したいので、我が家の洗面所には専用の洗面器が置いてあります。しかし、ベトナム標準の湿式タイル張りの洗面所にプラスチックの洗面器を置くなんて、見た目としてあまりにあまりです。カモフラージュのためにせめてブリキのジョウロにしたい、フレーメン反応で半開きになった口から誤って口呼吸をしておふっとなるのを後悔するのと同じくらい切実にそう思います。

応援ありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

Warning: count(): Parameter must be an array or an object that implements Countable in /home/niwao/www/soraniwa/wp-includes/class-wp-comment-query.php on line 405

Your Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP ↑